ライチョウは、氷河期からの生き残りなのだ。
どうして氷河期から現在までの長い期間ライチョウは生き残れることができたのか。
生き残りのコツ①
ライチョウが棲んでいる場所は、人間が気楽に近寄れないような厳しい場所なのだ。
(森林限界とされる標高 2,400メートル以上のハイマツ林がある高山帯)
だからといってのんびり快適な生活を送っている訳では無い。
タマゴや生まれたてのヒナなどを狙っているカラス、ワシ、タカ、イタチ類も同じ厳しい環境の中にいるのだ。
生き残りのコツ②
警戒心は非常に高い。特に子供がいるライチョウのセキュリティー意識は異常に高いのだ。
生き残りのコツ③
季節によって体の色が変化する。敵から身を守るための保護色になるのだ。
これも長生きの理由のひとつだろう。
冬バージョン・雪の中でも安全真っ白タイプにチェンジ。
夏バージョン・岩陰にかくれても違和感のない黒と白のまだら模様タイプにチェンジ。
そんなライチョウは・・・
メスはオスとは違って茶系だ。
鳴き声は独特だ。
オスは
メスは
そしてライチョウは、江戸時代の民衆から大ヒンシュクをかった「生類哀れみの令」の頃に「らいの鳥」と呼ばれて、神の使いとして保護されていたのだ。
雷鳥の絵が、火災や雷よけのお守りとして人気がったそうだ。
とっても大事にされていたライチョウも暗黒の時代がやって来た。
明治時代に入ってからは、乱獲が始まり絶滅の危機にさらされてしまったのだ。
現在、日本に住むライチョウは残り3000羽ほどだ。
駒ケ岳、蓼科山、八ヶ岳、白山などの山域ではすでに絶滅したと考えられている。
富山県には全体の3分の1にあたる約1300羽が住んでいる。
ライチョウが多く住んでいる事で有名な立山では、平成8年に334羽が確認。
平成13年の調査では167羽しか確認できなかった。
今後も爆発的に増えることはありえないので、厳しい状況だ。
1920年 保護鳥の指定を受ける。
1923年3月7日 天然記念物に指定される。
1955年2月15日 特別天然記念物に指定される。
ライチョウの戦いはまだまだつづく・・・
キジ目 ライチョウ 科
全長 37cm。翼を広げると60cmぐらい。
生息地・本州中部にある日本アルプス、標高 2,400メートル以上のハイマツ林がある高山に生息している。富山県では霊峰立山に生息。
※立体の大きさはこれです!